ビサヤ/セブアノ語の動詞には文の話題の中心(焦点)により接辞を使い分けるのが特徴ですが、今回はそれぞれの焦点に追加で付加される接辞 maka- ma- について紹介します。
maka- ma-接辞の動詞は『~ができる(~する能力がある)』『~するチャンスがある』『~(無意識に)してしまった』という可能、機会、偶発の表現に使います。
いつもとおり、英語との比較だけでなくタガログ語との比較とあわせて説明してゆきます。是非最後まで読んでいただけるとうれしいです。
接辞 Maka- 可能、機会、偶発 : 行為者焦点
未来形 Maka-
現在、過去形 Naka-
可能、機会、偶発の3つの用法があります
可能 ~ができる(~する能力がある)
例文
彼に教えることができる/I will be able to teach him/Makatudlo ako kaniya/Makaturo ako sa kanya
例文 2
彼は椅子を作ることができた/He could make a chair/Nakabuhat siya ug silya/Nakagawa siya ng silya
機会 ~する機会がある(~するチャンスがある)
例文
私の家族は来週の日曜日ピクニックに行く機会があるでしょう/My family will have an opportunity to go to piknik next Sunday./Makabiyahe ang akong pamilya sa piknik sa sunod Dominggo./Makabiyahe ang aking pamilya sa piknik sa susunod Dominggo.
偶発 ~偶然にも(意図しないで)~する
例文
私達は偶然にも同じ服を着ていた。/We happened to wear the same clothes./Nakasul-ob kami ug parehong bisti./Nakasuot kamig ng parehong gamit.
接辞 Ma- 偶発、機会 : 目的焦点
未来形 Ma-
現在、過去形 Na-
可能、偶発の3つの用法があります
偶発 ~偶然にも(意図しないで)~する
例文
私は(図らずも、偶然にも)手を切ってしまった。/My hand was happened to cut off./Naputol nako ang kamot./Naputol ko ang kamot.
例文
彼は、バスケットボールをしている時に脱臼した。/He hapened to get a dislocation playing basketcball./Napiang niya sa pagbasketball./Nadislocate niya ka pagbasletball.
可能 ~できる
例文
彼は私が送ったお金を受け取ることはできなかった。/He could not receive the money I sent./Wala niya nadawat ang kwarta nga akon gipadala.
まとめ
いかがでしたでしょうか? Bisaya/Cebano語のmaka- ma-接辞の動詞は『~ができる(~する能力がある)』『~するチャンスがある』『~(無意識に)してしまった』について紹介しました。タガログ語の学習経験のある方は、用法がほぼ同じなので理解しやすかったのではないかと思いますが、いかがでしたか?
今回は、行為者焦点、目的語焦点に対する例文を紹介しましたが、追って その2で場所焦点、受益者焦点などについても紹介します。今回は、最後までご覧いただきありがとうございました。