ビサヤ/セブアノ語での否定文の作り方は、タガログ語より複雑です。否定を表す単語が二つあるのです。英語なら、NO、タガログ語ではHINDIの一種類ですよね。ところがビサヤ/セブアノ語では二種類あります。これはビサヤ/セブアノ語を勉強する学習者にとっては非常に混乱することだと思います。
そこで、今回ビサヤ/セブアノ語の否定文をつくる二種類の単語の用法を整理し解説することにしました。
最後まで読んでいただければ、ビサヤ/セブアノ語の否定文の二種類の単語の用法がしっかり理解できます。さらにタガログ語の用法との比較も記載します。是非最後まで読んでください。
2つの否定の単語 Wala と Dili
ビサヤ/セブアノ語には、『Wala』と『Dili』の2つの否定を表現する単語があります。それぞれの用法は、次のとおりです。
1つ目のコツ
『Wala』現在または過去の示す場合に使用
『Dili』未来を示す場合に使用
簡単な質問文に対する短い回答を文例を用いて説明します
短い回答『Wala』
例文 1
Mitawag na ba siya ? 彼はもう電話しましたか?
Mitawag と過去/現在形なので、答えは Wala を使って
Wala pa. になります。いいえ、まだです。
例文 2
Mipasaylo ka na ba kaniya? あなたはもう彼を許したのですか?
Mipasaylo と過去/現在形なので、答えは Wala を使って
Wala pa. になります。いいえ、まだです。
短い回答『Dili』
例文 1
Mosimba na ba siya ? 彼はもう教会に行きましたか?
Mosimba と未来形なので、答えは Dili を使って
Dili pa. いいえ、まだです になります。
例文 2
Mokaon ka na ba? あなたはもう食べましたか?
Mipasaylo と未来形なので、答えは Dili を使って
Dili pa. いいえ、まだです。 になります
それでは次にFullセンテンスでの、長い回答の方法について説明します
長い回答の『Wala』
長い回答をする場合に注意しなければいけないことがあります。それは
2つ目のコツ
否定文における動詞は、常に未来形を使うという事です。
例文 1
Miadto siya sa banko? 彼は、銀行に行きましたか?
Miadto と過去/現在形なので、答えは Wala を2回使って
Wala. Wala siya moadto sa banko. となります。
いいえ。彼は銀行に行ってません。
長い回答の『Dili』
Wala と同様に、否定文における動詞は、常に未来形を使います。
例文 1
Moadto ka ba sa siyudad? 彼はその市にゆきますか?
Moadto と未来形なので、答えは Dili を使って
Dili. Dili ko moadto sa siyudad.
いいえ。私はその市に行きません。
タガログ語との違い
ビサヤ/セブアノ語には2種類の否定の単語『Wala』『Dili』がありますが、タガログ語は『Hindi』の1つだけです。この点では、ビサヤ/セブアノ語が難しさを感じるところだと思います。頭できっちり整理されて自然と言葉が出るまでには、時間が必要です。頭の片隅に入れておいて注意して聞いてゆくことから始めるのがよろしいかと思います。
まとめ
いかがでしたか?簡単なルールではありますが、過去形の文章に未来形の動詞を使う必要があるという事なので、はじめは混乱すること思います。この点は『習うより慣れろ』ということで数多く聞いて慣れてゆけばよいと思うので、あまり窮屈に考えないで、基本ルールはこうだ、くらいに考えればOKです。
今後も引き続きビサヤ/セブアノ語のポイントを解説してゆきますので、よろしくお願いします。