フィリピンの言葉を学び始めた際、辞書で調べてもわからない単語が多く見つからないことに困惑したことはありませんか?
タガログ語やビサヤ/セブアノ語は、語根から派生する単語のバリエーションが豊富です。辞書にはこれらのすべての形態が記載されていないため、単語を見つけることができないのです。
この記事では、接辞が語根にどのように結びついて単語が変化するかを、名詞に焦点を当てて解説します。これを理解することで、多くの単語を容易に覚え、辞書に載っていない単語でもその意味を推測できるようになります。また、タガログ語との比較を行い、共通の用法が多いため、さらに記憶に残りやすくなるでしょう。
以前に紹介の動詞の変化 【ビサヤ(セブアノ語) 】 焦点による動詞の変化
ビサヤ/セブアノ語 名詞にする接辞の一覧
まず初めに、名詞につく接辞の種類と特徴(どんな名詞になるか)を説明します
Ka- -an/-han 集合名詞化、抽象名詞化
Ka- -on/-hon 抽象名詞化
Ka- 動詞、形容詞に付いて抽象名詞化
pagka- 状態を示す
gi- -on 重量、長さ、量の抽象名詞化
-an , -anan 実行するための物、収納するもの
-in- 行動の結果にできたもの
ting- 天候、時期を示す
tig- 仕事をする人
それでは、各々の単語例で説明してゆきます。また、タガログ語との違いについても補足します。
Ka- -an/-han 集合名詞化、抽象名詞化
集合名詞例 tawo:人の集合体 ka-tawo-han : =人々
抽象名詞化 lampos :成功する ka-lampos-an : 成功
Ka- -on/-hon 抽象名詞化
抽象名詞化 matay :死ぬ ka-matay-on : 死
ugma:明日 ka-ugma-on : 将来
Ka- 動詞、形容詞に付いて抽象名詞化
抽象名詞化 guol:心配する ka-guol : 心配
suko:怒る ka-suko : 怒り
pagka- 状態を示す
抽象名詞化 banhaw: 復活する pagka-banhaw : 復興
guba:破壊する pagkaguba:破壊
gi- -on 重量、長さ、量の抽象名詞化
重量、長さ、量の抽象名詞化
dugay : 非常に長い gi-dugay-on : 継続
lapad : 広い gi-lapd-on :広さ
-an , -anan 実行するための物、収納するもの
動詞、名詞の行動を遂行するために特定した物
-in- 行動の結果にできたもの
luto:料理する llinuto : 料理
palit:買う pinalit : 買ったもの
kuha:得る kinuha : 得たもの
ting- 天候、時期を示す
季節 ”ting-“ 夏季 ting-init 雨季 ting-ulan
tig- 仕事をする人
職業 ”tig” 料理人 tigluto 作家 tigsulat
まとめ
いかがだったでしょうか?全部を完全に理解していなくとも、これらの接辞を見た時に、”あっ、多分語根はこっちで、こっちが接辞だ”などと推測できるようになると思います。語根がわかれば、辞書で意味が分かるので、単語も類推できるようになり、非常に有効だと思います。 また、タガログ語との共通性、類似性もかなり見受けられますので、このあたりも含めて参考にしていただけたら幸いです。